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最終更新日:2024年9月26日

英語と日本語の違いを徹底比較 英語のことわざや慣用句も紹介

翻訳情報

英語と日本語の違い

「英語の文章表現や会話力が上達しない」「英語の翻訳が上手にできない」といった悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。英語と日本語は全く異なる特徴があるため、その部分を正しく理解して実践的に効率良く学ぶことが上達のカギとなります。

そこで、この記事では英語と日本語の違いについて解説します。英語の諺 (ことわざ) や慣用句の紹介、翻訳のコツや注意点も解説しているのでぜひ最後までお読み下さい。

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目次

英語と日本語の違いを徹底比較

比較

普段わたしたちが身近に慣れ親しむ英語と、母国語である日本語を比較すると、以下の通りさまざまな違いがあります。

英語と日本語では文章の構成や語順が異なる

英語と日本語では、文章の構成や語順が全く異なります。日本語では主語の後に目的語、動詞は文末につきます。英語では主語の後に動詞、文末に目的語がつきます。具体的な事例を挙げると、このような順序になります。

私は理科が苦手です。 (主語・目的語・動詞)

I don’t like science. (主語・動詞・目的語)

日本語の例文では理科が得意なのか苦手なのか、文末の単語でわかります。英語の例文では「私は苦手」が先に来て、何を苦手としているのかは文末の目的語で把握できます。

英語と日本語では母音の数が違う

日本語の母音は「あ・い・う・え・お」の5種類ですが、英語の母音数は15種類以上もあります。日本語の母音よりも複雑で、日本語には存在しない母音も多いため、発音が難しいです。日本語の母音の「イ」「エ」に近い母音もありますが、英語の母音の発音を正確に聞き分けるのは難しいです。

英語と比較すると日本語は一人称・二人称の語彙・表現が豊富 (一人称・二人称の語彙・表現の違い)

英語と日本語の一人称・二人称を表す単語を比較すると以下の通りです。

人称/ 言語 英語 日本語
一人称
(自分を表す言葉)
I (アイ) わたし・わたくし・自分・俺・僕 など
二人称
(自分の立場から相手を表す言葉)
you (ユー) あなた あんた 君 お前 きさま など

日本語では自分と相手との関係性や状況によって、主体となる一人称について、相手に対しての表現方法が変わってきます。たとえば、主体となる人が男性で会話の相手が親しい友人や年下である場合は、自分のことを「僕」「俺」と表現することがあります。

自分の上司・取引先の会社など、仕事関係や目上の人に対して会話をする場合は、自分のことを「私 (わたし・わたくし)」と表現するのが一般的です。

英語と日本語では使用する文字の種類や特徴が違う

英語と日本語では使用する文字の種類がまったく違います。日本語ではひらがな・カタカナ・漢字を文章中に適宜使い分けますが、英語ではアルファベットの大文字26種類、小文字26種類で構成されています。

英語は文字数が少ないため、文字を覚えやすいですが、日本語は文字の種類が多い上に漢字の読み方が複雑であるため、外国人には習得が難しいです。

英語と日本語ではそれぞれ発音の違いがある

日本語の単語は基本的に「あ・い・う・え・お」の母音、または「ん」で終わりますが、英語の単語は子音で終わるものが多いです。

英語の発音を大きく2つのタイプに区分すると、声を発する有声音と、声を出さずに息だけで発音する無声音があります。発声の仕方や呼吸法にも、日本語と英語ではそれぞれ違いがあります。

英語と日本語ではアクセントが違う

英語と日本語では単語や文章のアクセントにそれぞれ違いがあります。日本語では高低によるアクセントが主流ですが、英語では強弱によるアクセントがあります。

英語では文章や会話に含まれる一部の単語をゆっくりと強く発音することもありますが、日本語ではスピードはほぼ均一で、特定の単語を強いアクセントで表現することはほどんどありません。そのため、英語を話す外国人は表現力が豊かで、日本人の会話は表現に乏しいとみられることもあります。

日本語の擬態語 (擬音語) と英語のオノマトペを徹底比較

日本語にはワンワン・ニャーニャーなどの擬態語 (擬音語) が多くあり、英語ではこれをオノマトペ (onomatopoeia) と言い、さまざまな表現があります。

オノマトペとは何か

英語でオノマトペ (onomatopoeia) とは擬音語・擬態語を総称した言葉です。具体的に言えば、人や動物の声、自然界の音、人の動作や状態を独特の表現で言い表した言葉です。

日本語では火が燃える様子をパチパチ、煙が立ち込める状態をモクモクといった言葉で表現しますが、英語でもさまざまなオノマトペがありますので、興味のある方はぜひ知っておくと良いでしょう。

日本語の擬態語 (擬音語・オノマトペ)【日本語 → 英語】

日本語の擬態語・擬音語を英語に翻訳すると、このようにさまざまなオノマトペがあります。

日本語の擬態語・擬音語 英語のオノマトペ 使い方・例 (意味)
イライラ irritated 【例】I’m very irritated with my husband. 
(私は夫にとてもイライラしています)
(のどの状態が) カラカラ very thirsty 【例】I’m very thirsty. 
(私はとてものどが乾いてカラカラです)
けらけら・キャッキャッ
(笑う時の様子)
cackle 【例】I cackled with glee. 
(私はケラケラ笑った)
(肌が)
すべすべ・つるつる
smooth 【例】I like the baby’s smooth skin.
(肌がすべすべで気持ちいい)

英語の擬態語 (擬音語・オノマトペ)【英語 → 日本語】

次に、英語のオノマトペと日本語の擬音語・擬態語との関係について見ていきます。動物の鳴き声など、英語と日本語の違いを比較してみて下さい。

英語のオノマトペ 日本語の擬態語・擬音語
zzz グーグー (熟睡した時のいびきの音)
zap 電子レンジで温めた時の音
swash バシャバシャ (水溜まりを歩く時など水がはねる様子)
ribbit クワァックワァッ・ゲロゲロ (蛙の鳴き声)
oink ブヒブヒ・ブーブー (豚の鳴き声)
moo モー (牛の鳴き声))
cock-a-doodle-doo コケコッコー (雄鶏の鳴き声)
cluck コッコッ (雌鶏の短い鳴き声)

このように英語のオノマトペと日本語の擬音語・擬態語にはさまざまな違いがありますが、その中で「zzzなら知っている」という方も多いのではないでしょうか。試験勉強をしていてついうとうと眠ってしまったという苦い経験をお持ちの方もいるでしょう。

zzz

日本語と英語の諺 (ことわざ) や慣用句を徹底比較

ことわざ

世界中の国々の中でも、日本はもっとも諺 (ことわざ) や慣用句が多いと言われています。世界各国では長年の歴史や風習、文化に根差した諺や慣用句があります。ここでは日本語と英語の諺や慣用句をご紹介します。

わたしたちがよく知っているあの諺や慣用句が英語ではどのように表現されるのか、楽しみながら比較してみて下さい。

思い立ったが吉日

日本語でよく使われる諺で「思い立ったが吉日」という言葉があります。「新しい事や何か物事を始めようと思った時には即実行すると良い」「何かひらめいた時にすぐに行動に移すのが良い」といった意味です。

英語では「Make hay while the sun shines.」という諺が、これに該当します。直訳すると「太陽の光が照らされているうちに干し草を作れ」という意味ですが、「善は急げ・好機 (チャンス) を逃すな」といった意味で使われる言葉です。

失敗は成功のもと

日本語の諺で「失敗は成功のもと」という表現がよく使われています。「失敗があるからこそ成功に繋がる」「失敗することがあってもその原因を突き止めて反省・改善することで成功に導ける」といったニュアンスです。

英語で「失敗は成功のもと」を意味する諺では「Failure teaches success.」という言葉があります。直訳すると「失敗は成功を教える」という意味で、「成功に繋げるために失敗から学ぶことがある」といったニュアンスです。

一石二鳥

日本語の諺で「一石二鳥」のもともとの意味は「ひとつの石を投げて二羽の鳥を得ることができる」で、「ひとつの事を実行することで二つの目的や利益を得る」という意味です。

英語でこれに当てはまる諺では「Kill two birds with one stone.」という表現があります。直訳すると「ひとつの石で二羽の鳥を殺す」との意味で、「木の上に登った二羽の鳥に向かって1つの石を投げて二羽落ちる」ことに由来しています。

雨降って地固まる

日本語の諺で「雨降って地固まる」とは「最初に悪い出来事があった後に、良い方に向かい、良い結果をもたらす」という意味があります。雨が降ることによって地盤を固める性質があることから、このような諺が生まれました。

余談ですが、近年は日本の気象は地球温暖化現象などの影響もあり、全国各地でゲリラ豪雨が集中的に降ることから大雨で地盤が緩むこともあります。

「雨降って地固まる」と近いニュアンスを表す英語の諺では「嵐の後に静けさが来る」という意味を表す「After a storm comes a calm.」という表現があります。

知らぬが仏

「知らぬが仏」とは「真実や現状を知ることで苦悩して腹が立つこともあるが、知らずにいるから仏のように穏やかで平静を保つことができる」という意味を表す諺です。

英語では「Ignorance is bliss.」という諺があり、直訳すると「無知であることが至福である」との意味になります。「悪い知らせや事実は知らないでいるほうが幸せに過ごすことができる」といったニュアンスのある諺です。

十人十色

英語で「So many men, so many minds.」、この文章を直訳すると「非常にたくさんの人がすれば、非常にたくさんの心 (精神・考えていること) がある」となります。

日本語では「10人いれば10通りの価値観や考えがある」という意味を表す「十人十色」がこの諺にピッタリ当てはまります。

日本語から英語に翻訳する際のコツと注意点4つ

注意点

日本語から英語に翻訳する和文英訳は一見簡単そうですが実際にやってみると難しく、さまざまな課題が浮上してくることもあります。和文英訳とは日本語の文章や原稿を英語に翻訳する作業を意味します。

和文英訳ではこのような困り事に直面した経験はありませんか?
・原文の持つニュアンスが英訳文ではうまく伝わらずしっくりしない
・全体的に固い表現や不自然な訳文になってしまった

和文英訳におけるこのような問題を未然に解消するためにも、日本語から英語に翻訳する際に知っておくべ4つのコツと注意点を心得ておいて下さい。

動詞の時制について正しく理解しておくこと

日本語の特性のひとつとして、現在・過去・未来の出来事を表す動詞の時制の使い方が曖昧な傾向が見られます。

一方、英語ではどんな出来事がいつ起こったのかを表す動詞時制の表現がはっきりしています。そのため、日本語から英語に翻訳を行う際には、文章や文脈の流れに沿って、適切な動詞の時制表現が重要ポイントとなります。英語の動詞時制の表現では以下のように多くの種類があります。

  • 単純現在形
  • 現在完了形
  • 現在進行形
  • 現在完了進行形
  • 単純過去形
  • 過去完了形
  • 過去進行形
  • 過去完了進行形
  • 未来形
  • 未来進行形

この中で、現在完了形と単純過去形の表現やニュアンスの違いを見ていきましょう。

・He has lost his wallet. (彼は財布をなくした)【現在完了形】
(財布をなくした状態が続いていて、今も見つかっていない様子)

・He lost his wallet.【単純過去形】
(財布をなくしたのは過去の出来事で、その後見つかった可能性もあるが、今もなくしたままの状態なのかはこの一文では判断が難しい)

主語や主体を明確にしておく

日本語の文章では主語を省略するケースが多く、主語が明確ではない場合もありますが、文章や文脈の流れを掴んで主体を明確にしておくことで主語を省いても文章の意味は十分に通じます。

一方、英語の場合は文章には必ず主語があり、主語と述語が一致しています。その違いを的確に捉えた上で、和文英訳では主語・述語を正確に表し、主体を明確にしておくことが重要です。

具体的な事例を挙げると、「明日は学校が休みだ」という文章を英語に翻訳する際には「明日」が主語ではなく、学校に通っている「私」が主語となります。そのため、「私は明日学校が休みだ」という文章に置き換えて「I have a day off tomorrow.」または「I don’t have to go to school tomorrow.」となります。

名詞や代名詞を頻繁に使い過ぎないよう注意する

和文英訳で名詞や代名詞を頻繁に使うと、文章が和読みづらくなる上に、読み手に対して誤解を招くこともあります。英語の代名詞でもっともよく使われるのが「it」 (イット) で、「それ」「その」という意味です。前の文章や会話に出てきた語句を「it」で表すこともよくあります。「it」を使わずに名詞を頻繁に使うと、かえって文章が回りくどい印象になることがあります。

一方、頻繁に「it」を使うことで文章や会話の意味が通じにくくなることもあります。文章や文脈の流れに沿って、名詞・代名詞を適宜使い分けるなど工夫しましょう。

1つ補足しておくと、「it」の使い方は代名詞のみにとどまらず、時間・距離・天候を表す文章でも日常的に用いられます。「It’s sunny today.」は「今日は晴れですね。」という意味で、主語は「今日」を表す「today」ではありません。

文化的な背景を踏まえた翻訳を

英語の翻訳に限って言えることではありませんが、海外のどの言語においてもただ忠実に正確に翻訳するだけでは十分ではありません。海外の歴史や文化的な背景、風習などを踏まえた上で読み手に対してわかりやすく伝わるよう心がけておくべきです。

英語から日本語への和訳における3つの注意点とは

英語から日本語への和訳では、以下の通り3つの注意点があります。

主語は適宜省略する

英語ではどんなに短い文章でも必ず主語があります。たとえば、自分が主体となっている場合は「私は」「私が」を意味する「I」(アイ) が主語となります。天候や時間を表す場合は「It’s」 (It is) が主語となりますが、これをわざわざ日本語に訳す必要はありません。

英語の文章に必ず主語が存在するからといって、その都度丁寧に主語を入れて訳すと、回りくどい訳文になりますので、主語は適宜省略して完結に表現しましょう。

主語の省略について具体的な事例を挙げると、「I study English.」「I need you.」という文章を和訳する際に「私は英語を勉強します」「私はあなたが必要です」と訳しても舞いませんが、主語を省略して「英語を勉強します」「あなたが必要です」と表現しても意味は伝わります。

単語や文節単位ではなく文脈・文章全体の意味を捉える

英語からの日本語への和訳では単語や文節単位ではなく、文脈・文章の流れに沿って全体の意味を的確に捉えておくことが重要ポイントとなります。

翻訳の対象となる原文や原稿に忠実に訳すことも必要ではありますが、文章全体に含まれる単語を一語一句すべて正確に訳すことで、かえって意味が伝わりにくくなるケースもあります。

主語・主体が誰であるのか、その文章が何を伝えようとしているのか、何度も原原文を読み返してみて、しっかり頭の中に入れてから和訳の作業に入りましょう。

文章の流れによっては英語の複数形は日本語の単数形に翻訳

英語特有の複数形の表現にも着目してみて下さい。多くの単語で語尾に「s」「es」をつけて複数形であることを表します。「卵」を意味する「egg」の複数形は「eggs」、「箱」を意味する「box」の複数形は「boxes」などがあります。

日本語では「卵」という単語に「卵たち」といった複数形の表現はありません。そのため、英語の原文に複数形の単語が含まれる場合は、日本語の単数形に翻訳するのが一般的です。

ただし、例外的なケースもあります。「I work to teach English to children.」という英語の文章を「(私は)子どもに英語を教える仕事をしています」または「 (私は) 子どもたちに英語を教える仕事をしています」と訳しても、不自然さはありません。

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英語と日本語の違いを徹底比較 英語のことわざや慣用句も紹介 まとめ

この記事では「英語と日本語の違い」というテーマで解説しました。和文英訳と英文和訳のコツや注意点も解説しているので、英語を熱心に学んでいる日本の学生や海外留学生、英語の翻訳で困っている方も、ぜひ今後の参考にしてみて下さい。

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